がんワクチンとは?


がんワクチンとは?

そもそもワクチンとは?

そもそもワクチンとは? そもそもワクチンとは毒性を弱めた微生物やウイルスを接種して感染症の予防に用いる医薬品を意味します。 毒性を弱めた病原体を体内に注入することで、体内に抗体を作り感染症に掛かり難くするのがワクチンのメカニズムです。従って、弱い病原体を摂取することで、人によっては体調を崩す場合があります。

BCGワクチンや風疹ワクチン・インフルエンザワクチン・日本脳炎ワクチン・肝炎ワクチン この様なワクチンの代表的なものは、BCGワクチンや風疹ワクチン・インフルエンザワクチン・日本脳炎ワクチン・肝炎ワクチンなどの他多数のワクチンがあります。また、日本で未承認のワクチンには、コレラワクチン・腸チフスワクチン・ジフテリアワクチンなどがあります。

丸山ワクチン

丸山ワクチン がんワクチンと聞くと直ぐに思い出されるのが「丸山ワクチン」です。 もともと「丸山ワクチン」は丸山千里博士が1944年に開発した皮膚結核の治療薬でした。しかし、結核患者にがん患者が少ないことから丸山博士ががん治療に「丸山ワクチン」を使い始めたところ、末期がんから救われる患者が続出しました。 その結果「丸山ワクチン」は1965年以降にがんの特効薬としてブームになりました。 しかし、医薬品として厚生労働省から承認されることはなく有効性は正式に認められていません。 「丸山ワクチン」は結核菌の抽出成分によって患者の免疫力全体を高め、患者の免疫力を高めることによってがん細胞の増殖を抑える効果を狙ったものでした。しかし、臨床治験では「丸山ワクチン」の有効性は確認されませんでした。

「がんワクチン」

「がんワクチン」 現在の「がんワクチン」を初めとするがんの免疫療法は「丸山ワクチン」とは発想が全く違います。「丸山ワクチン」はがん患者の免疫力全体を高めてがん細胞の増殖を抑えることを狙ったワクチンでしたが、現在の「がんワクチン」を初めとするがんの免疫療法は、がんに対する免疫機能に絞ることでがんを狙い撃ちにする新しい免疫療法です。 そのがん細胞狙い撃ち療法として1990年代から開発されてきたのが、「樹状細胞」療法と「がんワクチン」療法です。 現在の「がんワクチン」療法は「がん抗原ワクチン」療法とも言われますが、正常細胞にはなくてがん細胞だけにあるがんの目印(がん抗原)を投与することで、がん細胞を標的とした免疫細胞であるキラーT細胞を誘導しがん細胞を消滅させるものです。